住居侵入罪
◆「正当な理由がないのに、人の住居もしくは人の看守する邸宅、建造物もしくは艦船に侵入すること」と刑法130条に規定されているものです。罰則は3年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられます。
◆この場合の住居とは、一定の構造や設備があるもので、テントなども含まれる場合があります。ホテルも、ある程度継続的に利用しておればその住居となり得るでしょう。その他、縁側やマンションの共用部分、屋上、屋根も含みます。
◆他の判例によれば、庭などの塀に囲まれた囲繞地(いじょうち)や、貸主が家賃を払わずに住み続けている借家人を追い出そうとして貸家に侵入した場合などがあげられます。また他人の家に許可を得て入った後も、別の部屋に平穏を害す目的で入れば住居侵入罪となります。
不退去罪
◆住居侵入罪と同じ刑法130条に規定されているもので、同上のような場所から、退去するように要請を受けたにも拘らず退去しなかった者に、同様の罰則が科せられます。
◆退去要求が行える者は、その家の長に限りません。賃貸契約の過ぎている賃借人など、民事上完全に権原のない者であってもこれを成し得ます。
◆居住者が退去要求をしたからと、常に本罪が適用されるものではなく、侵入者とされる者のその滞留の根拠や態様、時間などを総合的に判断した上で処罰されうるものです。
◆不正に侵入している者に退去を要求しても、既に平穏を害されており住居侵入罪となり、不退去罪にはなりません。
悪徳業者等への適用
◆悪徳業者等による突然の訪問では、上記のような刑法の規定も、当然その状況によっては妥当する場合もあるでしょうが、消費者契約法ではその要件が緩和されているため、かなりの場合において適用することができます。
◆例えば、刑法であれば、しつこく契約を迫る業者にも、明確に「出て行ってください」という言葉が必要とされるでしょうが、消費者契約法においては「お断りします」「結構です」等の言葉や、身振り手振りなどで退去を促していることを表現できれば、それでその業者が退去しない場合には、消費者契約法第4条第3項第1号(不退去)を適用させることができます。
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